梅仕事Ⅱ

日々の中から



今年は梅が豊作のようです。

いつも作る梅シロップ用の青梅はもちろん、完熟の大粒の梅が赤く輝いて甘い香りを放っています。

なかなか晴天に干す時間が確保できないので諦めていましたが、久しぶりに梅を漬けたくなりました。

塩と酢の力を借りてお手軽なものに挑戦です。晴天と時間に余裕がなければ干すことはせず、梅干しならぬ梅漬けのままでいい。そう決めて漬けることにしました。


梅シロップの時とは梅の変化が違い、これまた毎日目が離せません。
塩と酢が染みていくことで、実が透き通っていきます。

常滑焼の壺を抱えて、まるで赤ちゃんをあやすように静かに揺らしていくと、完熟した梅の香りと色が少しずつ変化していきます。


私はこうしている時に、心の学びについて、あぁこういうことなんだ…と気づくことが多いです。
心の学びを実感していくのに、机に向かってというより、今回のように見たり触ったり香りを感じながら何かを行なっている時に腑に落ちる感じがします。

これが『私流』なのかもしれません。


とかく思考に走りがちな私。こうして日々の中から気負いなく感じていくということを、やっていきたいと思います。

しばらくは、壺を抱え揺らしながら大事に梅を観察する幸せな日々を過ごしていきます。



遠く和歌山からわが家へ 南高梅
遠く和歌山からわが家へ 南高梅