手仕事

橋渡し



友達が小さな雑貨屋さんを営んでいます。

おもちゃ箱のようにカラフルで、面白そうなものが溢れんばかりに並んでいます。
いろいろな人の繋がりで、全国各地の作家さんと交流しその作品を販売してています。

季節により、企画により、新しいものが増えていきます。
ここでは一点ものが多く、まさに一期一会の出会いです。
あの時見たあれが欲しい!と再び訪れても手に入れることができるのは稀です。


先日見つけたお気に入り。
ブラックワーク刺繍というもの。16〜17世紀のイギリスで大流行し廃れてしまったもの。

黒糸で幾何学模様などを描いていく伝統刺繍。
黒一色ということでシンプルなステッチがより一層映えます。
その落ち着いた雰囲気がとても魅力的に感じました。


初めてみたこの刺繍が気になって、その仕事の細やかさに惹きつけられました。

時間をかけて図案を考え、ひと針ひと針進めていく。同じ針目と同じ調子で。この精密な仕上がりは秀逸です。

この作家さんはたんたんと進めていく作業が楽しいそうです。
そして私のように気に入って手に取ってくれるお客様の事を思いながら、作り上げていくことが幸せだと聞きました。


小さな雑貨屋さんだからこそ、作家さんの思いや情熱を聞き、その作品の存在の大きさが感じられます。


心を込めて作られたもの。より一層大事に使っていこうと思います。