発掘

そうだったのか…


母が思い出話をしています。
自分が子ども頃の記憶。家から幼稚園までの間に何があって、どんな様子で、事細かに話して楽しそうです。


急に私の事を思ったようで、離れて暮らしていた学生時代の事をいろいろと聞いてきます。

そんな会話からある出来事を思い出しました。
試験で大失敗をし、恥ずかしいやら情けないやら思い出したくないとても嫌な記憶で、押し込めて忘れ去っていた事です。

そんなことは知らない母は何度も同じことを聞き、私はどんどん苦しくなっていきました。耐えられなくなった私は、その話を聞かれると今とても辛いから、やめて欲しい。と伝えました。

その話は終わり、別の話になりましたがしばらくはぼーっとして母の話は何も聞こえませんでした。


今でも、「失敗してはいけない。」というパターンがあります。
『失敗すると…自分には能力が無いと思うし、今までの努力を無駄にしてしまうし、責任を取らされる。』そうパターンは言っています。

しかし、今日思い出しました。
『もうあんな思いはしたくない。人にバカにされるし惨めだ。自分を保てなくなる。』と強く感じた大失敗だったことを。
「失敗してはいけない。」というパターンにはそんな思いもあったのだと気付きました。

発掘された今までとは違うパターンの言い分。あの時の自分の思いを受け止めてケアしていきます。
そして新たな白パターンを選んでいきます。


思い出話をしてくれたお陰で、押し込めてきた思いを思い出すことができました。何度も同じ話をする母に感謝します。


ひと足お先に桜のお花見
ひと足お先に桜のお花見