禅語

日日是好日


よく見かけるこの言葉「日日是好日」
(にちにちこれこうじつ)


数年前同じ題名の映画が放映されました。樹木希林さんが茶道の師匠。黒木華さん多部未華子さん共演の作品です。

茶道を舞台にした映画で、私がお稽古している『表千家』流派であることも興味のひとつ。
茶道の世界を細やかに多角的な切り口で、身近に堅苦しくない扱いで何度も笑いを誘います。茶道を知らない方でも十分に楽しめる作品構成。四季の風景・茶道の所作・茶室のしつらえまさに映像の美を楽しめる作品です。


見ているうちに…
茶道を習いはじめた頃の、興味関心と必死さと共に懸命に過ごした日々を懐かしんだり、季節と共に変わるお道具・お免状により扱いが変わることへの奥深さ、複雑だけど実はシンプルだとわかった喜び。あれこれをじんわりと感じることができました。

毎年毎年変わり映えのない繰り返しの中に「新しい気づき」があり、時間をかけることで全体が掴め、「本当の面白さや学びがある」ということも知りました。


『日日是好日』
自分にとって都合の悪いことが起きたとしても、それをどう捉えるのかは自分次第。こだわりから離れ、その日を『ただありのままに』生きていけば全てが、かけがえのない日と受け止めることができる。だからこそ毎日がいい日となる。


私たちはそのことに気づくチャンスの連続の中で生きている。その人なりの学び、それぞれの自由な価値観や解釈。茶道とはそんな『生きること』も教えてくれるもの。
これもまさに心の学びと同じ。なんて面白いのでしょう!

茶道も心の学びも、ますます興味深く学んで参ります。


季節のように生きる。

雨の日には雨を聴く。雪の日には雪を見て、夏には暑さを、冬には身の切れるような寒さを。
五感を使って、全身でその瞬間を味わう。

 〜日日是好日 リーフレットより〜