処暑

梅仕事

処暑を過ぎても暑い日が続いていますね。そんな中、私の住む盛岡は吹く風に秋の気配を感じるようになりました。この少し涼しくなる頃、夏の疲れがでやすいものです。
私が夏バテ、夏の疲れ予防に欠かさず飲んでいる物…それは梅ジュースです。

梅の実は6月頃から7月末まで出回っています。青々とした実のしまった青梅はすっきりした味わい。完熟した梅は香り豊かでまろやかな味わい。どちらも美味しいですが、私は青梅派。スーパーや産直で出会うと買わずにはいられません。

作り方はいろいろです。
水洗いし、数時間水につけアク抜きをしたらザルにあげる。
ひと粒ひと粒丁寧に水分を拭き取り、ヘタを取り除く。
そのまま・冷凍してから・フォークで穴をあけるなどして漬け込む。私はナイフで十字に切り込みを入れる方法。
梅と糖分を交互に入れ蓋をする。

これらの作業はひと粒ひつ粒丁寧にやることが大切です。水気やヘタが残っているとカビを呼ぶことがあるからです。
2Kg約80個、気が遠くなる単純作業です。梅の実はよく見ると少しずつ色も形も違います。まん丸いもの、少し歪なもの、実の厚いもの、小ぶりなもの。この梅とじっくり向き合う作業が何故かだんだん楽しくなってきます。この梅たちが可愛く、愛おしくなってくるのです。

梅と交互に入れる糖分も今年は氷砂糖。ハチミツ、果糖なども違った味わいになり楽しめます。
糖分が梅の実に触れ、浸透圧によりエキスを出すのです。溜まったエキスの濃度を均一にするため、しゃもじで混ぜます。日に何度となく静かに混ぜる。面倒に思うこの作業は至福のひと時です。
梅の香りと、とろりとしたエキス…だんだんと縮んでいく梅の実。この時私は梅愛100%!毎日よしよしと話しかけながら混ぜていきます。
一週間ほどでたっぷりと梅ジュースが出来上がり。取り出した梅の実は加熱して、美味しい梅ジャムに。

こうして30年間作り続けている物。我が家の健康を支えてきた物。
今年もこれで元気に過ごしていけそうです。

(そうか…こんなふうに自分にもじっくり向き合っていけばいいんだ…大事に丁寧に関わるっていい気持ちだなぁ…
梅を思う気持ちを今度は自分に向けてみよう。)改めてそう感じました。