以前の私

同じでなくていい

一つの出来事に対してみんなが同じ反応をする。と以前の私は思っていました。ですから、何か起こるとみんなが同じ感情を抱き、共通理解できるはずだと。今思うと、とても滑稽なのですが長い間そう思い続けていました。
しかも、人と考え方が違うとわかると、とても焦り不安な気持ちになりました。自分は間違っている。人とはずれている。同じように考えられない自分はだめだ。と自分を責めていたのです。

しかし…物の見方は一方だけではなく、他方向からも見ることができること。時によって、人によって、その見方も変わること。そのことがじんわりわかってきた時、そうだったのか…
今まで答えはただ1つと頑なに思ってきた苦しい自分。それが急に解放され、呼吸が楽になり胸のあたりに風が通りすっきりした感じになりました。

十人十色、人はそれぞれ思いが違う、あり方も違う。そうなんだ、それはとても素敵な事!人それぞれでいい。みんなと同じでなくていい。比べる必要もない。ありのままでいい。

そう『みんなちがって、みんないい』まさにこれです!
この一文がある詩をご紹介します。



「 私と小鳥と鈴と 」 
            金子みすゞ

 私が両手をひろげても、
 お空はちっとも飛べないが
 飛べる小鳥は私のように、
 地面を速くは走れない。

 私がからだをゆすっても
 きれいな音は出ないけど、
 あの鳴る鈴は私のように
 たくさんな唄は知らないよ。

 鈴と、小鳥と、それから私、
 みんなちがって、みんないい。